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ミステリー小説『体育館の殺人』作者が仕組んだ完全犯罪のトリックに挑戦

『体育館の殺人』

 

体育館の殺人 (創元推理文庫)

体育館の殺人 (創元推理文庫)

 

 

 この作品はツイッターで知りました。

 

 紹介されていた方のツイートに「ロジカル・ミステリー」とあり、「つまり、読者が論理的に考えれば、登場人物たちと同じ条件で犯人を推理できるということかな?」と推測しました。

 

 これは面白そうだぞ。

 

 ノートと筆記用具を準備し、真剣に犯人探しをしながら読みました。

 あらすじ

“平成のエラリー・クイーン”衝撃のデビュー作。第22回鮎川哲也賞受賞作。

風ヶ丘高校の旧体育館で、放送部部長の少年が何者かに刺殺された。放課直後で激しい雨が降り、現場は密室状態だった!? 早めに授業が終わり現場体育館にいた唯一の人物、女子卓球部の部長の犯行だと、警察は決めてかかるが……。死体発見現場にいあわせた卓球部員・柚乃は、嫌疑をかけられた部長のために、学内随一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。内緒で校内に暮らしているという、アニメオタクの駄目人間に――。しかしなぜ彼は校内に住んでいるのだろう? “平成のエラリー・クイーン”が単行本版より大幅改稿で読者に挑戦!

(amazonより引用)

 感想 

 まずはツイッターでの短評から。

 

 面白かった!これはいい。

 まさに自分で推理して登場人物たちと同じ目線・条件で犯人探しに夢中になれるところが素晴らしいです。舞台はごく普通の日本の高校で、特殊な知識は何も必要なし。試されるのは己の推理力のみ。名探偵に挑戦する気持ちでワクワクしながらページをめくることができます。

 

 やや残念なのは、明かされたトリックの一部がちょっと強引だと感じたところです。文章だけでそのトリックを見破るのはちょっと無理かなと思ってしまいました。

 名探偵のキャラもちょっと苦手でした。おそらく日本のアニメや漫画の用語・セリフであろうと思われるワードがセリフの中にクドイぐらい出てくるのですが、作品のストーリーに全く絡まず、ただの記号的なノイズでしかない。私のようなアニメ・漫画の門外漢からすると、さむい内輪ネタで盛り上がっている、知らない人だらけの飲み会に放り込まれたような居心地の悪さを感じる。そこはちょっと勿体無いなと思いました。

 

 以上のような残念ポイントはありつつも、かなり面白かったことには間違いないです。

 

 ミステリー小説にハマりそうです。

 

以上、ありがとうございました!

 

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