旅の終わり、映画のはじまり

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初年度に惨敗した自分がTACを使って中小企業診断士試験に合格するまで

 この記事はごく個人的な、中小企業診断士二次試験のTAC受講体験記です。

 中小企業診断士の二次試験を独学にするか、予備校を利用するか迷っている方には、一つの参考になる内容になるといいと思っています。

 また、予備校は利用しようと思っているが、どこを利用するか迷っている方にも、参考になるかと思います。

 

 

中小企業診断士二次試験:令和元年初挑戦で惨敗

 一次試験は独学で通過できました(平成30年に2科目、令和元年に5科目取りました)。教材はTACのスピードテキスト、問題集、過去問集をメインに使用しました。

 

 さて、一次試験に合格した後、初めて二次試験対策に独学で取り組み始めました。

 使った教材は、過去問集、事例問題集、財務の特訓の三つのみ。

 

 

 

 

  この時は二次試験について以下のように考えていました。

  • 「事例Ⅰ〜Ⅲは国語の読解と同じだな。楽勝や。」
  • 「事例Ⅳは計算ミスさえしなければ平気やろ。」

 また、予備校の回答と自分の回答がズレていても、理由がよく分からず、

  • 「予備校の回答はおかしい。自分の方が正しいはずや」

 と思っていました。

 さらに、情報収集も足らなかったため、定番の参考書である「ふぞろい」や「全知全ノウ」の存在も知りませんでした。

 

ふぞろいな合格答案 (エピソード13;2020年版)

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  • 発売日: 2020/06/18
  • メディア: 単行本
 

  今から考えると、対策の開始も遅いし、試験をナメすぎていたと思います。全て自己流で、なんのフィードバックもないままガムシャラに突撃したのです。

 試験の結果はもちろん不合格。判定もAが一つもないという散々な結果に終わりました。

 

TACの中小企業診断士二次試験対策講座の利用を決意

 「今年は不合格・・・来年の二次試験対策はどうするか。」

 しばらく悩みましたが、TACの講座を受講することに決めました。

 予備校を利用した理由は、令和二年でなんとしても合格し、一次試験の再受験となることを避けたかったことが一番大きかったです。

 

 数ある受験校の中でTACを選択したのは、

  • 一次試験の時にTACの教材をメインで使用しており、内容に満足していたこと
  • 実際に自分が受験した二次試験の模範回答を比較した際に、自分の中で一番納得感が高かったこと

 が理由です。

 

TACの中小企業診断士二次試験講座の特徴

 TACの講座の特徴は、TACメソッドという独自の方法論にあります。これは問題の出題意図や正解が分かりづらい特徴がある二次試験の得点を安定させていくためのものです。

 具体的には、

  • 実際に事例の与件文を読むミクロな作業に取り掛かる前に
  • 問題文の要求を具体的にしっかり掴み何に着目してどの要素で回答を設定するべきか、というマクロな視点の強化に重点をおく

というメソッドを元に、

  • TACオリジナルの演習問題等を解くことで、合格の可能性を高めていく

 というものです。

 WEB講座を担当されている三好先生のブログや、TACの公式サイトにも概要が載っています。

ameblo.jp

TACのおかげで気がついたこと

1.中小企業診断士の二次試験は国語の読解問題ではない。

 読解の要素もありますが、各事例には事例ごとの暗黙のお約束ごとや問題の出題傾向などが多く存在します。一次試験の知識を回答にどう使うのか、与件の何が根拠になるのか、も独特の読み方を必要とします。才能とセンスだけで合格することはできなかった自分としては、これらの情報を得られたことは非常に有益でした。

2.ミスは起こる

 本番の試験ではミスが起こる可能性が高いです。ミスが起こらなければ受かる、では受からない可能性が高い。ミスが起こってもそれを修正する方法論を身につけておくことが有効であり、メソッドをきっちり叩き込むことで、本番で着実に得点を重ねることができると思います。

3.予備校の回答には根拠がある。

 当たり前ですが、予備校の回答は長年この試験を研究した方が作成しているものですので、たいていの場合は受験生の回答よりも優れています。それがわかるようになったのも、TACでメソッドをしっかり習得できたおかげだと思います。 

 

TAC利用の効能

1.改善点が分かり、プロセスが安定する。

 予備校のメソッドにしたがって解いていくので、毎回同じプロセスで解けているかを意識することになります。

 そうすることで、

  • 今回、自分ができたことは何か?
  • 今回、自分ができなかったことは何か?

が明確になります。そして後者に集中してプロセスを改善することで回答プロセスが安定し、回答も精度が上がっていきました。

2.勉強のペースが安定する。

 予備校の演習のペースに合わせて勉強をすることで自然と勉強を習慣化することができます。自分の場合は、演習の合間に過去問研究を入れたり、模試のために追い込みの勉強をしたことが有効だったと思います。

3.メンタルが安定する。

 独学の場合に比べ、実績に裏打ちされた必要な知識とメソッドを身につけているということが自信に繋がり、勉強期間や本番でのメンタルの安定にも繋がりました。

 なお、インターネット上にはYouTube、5ちゃんねる、ブログ、ツイッターなど、二次試験について様々な情報や憶測が飛び交っていますが、実績のある書籍と予備校の先生の話以外は、話半分に聞き流すのが実力向上とメンタルの両面において吉だと思います。

 

 ここまでは試験の2ヶ月前に書きました。

 果たして結果は・・・・

 

合格

 無事に合格することができました。めちゃくちゃ嬉しいです。

 TACの講座が終わってからは、ふぞろいを頼りに過去問演習を行いました。過去問は直近の4年分ぐらいをやりました。本当はもっとやろうと思って10年データブックなども購入したのですが、そこまで手は回らなかったです。

 

 

 

ふぞろいな合格答案 (エピソード13;2020年版)

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  個人的には、過去問演習でTACの回答を再現するのは、TACメソッドに忠実に回答してもほぼ不可能に近いと思います。ですので仕上げの過去問演習では、ふぞろいの回答を手掛かりに、自分の回答プロセスと知識を磨いていけばいいと思います。自分としては、最後の方はどの事例も、ふぞろいの合格者の答案に近いものを作れるようになり、自信になりました。

 

 概ねこのような学習プロセスで、自分は合格することができました。

 

 最後までお読みいただきありがとうございました。