テック企業からの防衛術 : 映画『監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影』
監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影
この記事ではNetflixオリジナルのドキュメンタリー映画の紹介をしています。
The Social Dilemma | Official Trailer | Netflix
ざっくりどんな内容なのか
SNSが個人や社会に及ぼす悪影響について、実際にGoogle,Facebook,Twitter,Instagramなどの内部で実際に働いていた人たちの証言と、再現ドラマを元に警鐘を鳴らす作品です。
紹介されるSNSの悪影響の例
本作で紹介されるSNSの悪影響の例のほんの一部を紹介するとこんな感じです。
- いいね中毒になる
- メンタルが不安定になり、鬱や自殺が増える(特に若者に多い)
- SNSでの自分のイメージに合わせ生活をするようようになり、加工された顔写真に合わせて美容整形をする人も
- SNSがアルゴリズムに基づいて、その人の好きそうな情報を表示するようになるため、偏った情報を受け取るようになる
- 陰謀論を信じる人には別の陰謀論がおすすめされる
- 社会の二極化が進む
なぜSNS中毒になってしまうのか
人間の脳は他者との繋がりや、新しい情報に快感を得るようにできている。これは原始時代から変わっていません。
テック企業はこれらをうまくコントロールする技術を日々磨いています。最新のテクノロジーに対し、我々の脳は何万年も前から変わらないものを使っているため、人間はわかっていてもどんどん中毒になってしまうのです。
巨万の利益を得るテック企業
「サービスを利用していて、何も売られていない時、売られているのは自分自身なのだ」という怖い言葉が紹介されますが、テック企業はユーザーのデータを分析して広告主に販売することにより巨万の富を得ていることが紹介されます。
個人でできる対策
登場するIT業界のエキスパートたちが後半部分でSNSとの適切な向き合い方をいくつも提案しています。
- 子供のSNSは高校生になってからにする
- おすすめ動画は見ないで自分で探す
- 時間制限・時間の予算を作る
などです。また非常に多くのかたが
- 自分の子供にはSNSは使わせない
とも断言しています。
SNSとビッグデータにも規制が必要
森林の伐採や石油の採掘にも環境保護のための規制が行われているように、デジタル経済の資源の利用にも規制が必要だと本作は語ります。果たしてそれが可能なのかどうか、時間はかかるだろうと予測しています。
感想
僕はとりあえずスマホからSNSのアプリを削除して見ました。SNSでかなりの時間を費やしてしまうという心当たりのある方には、ぜひおすすめです。