旅の終わり、映画のはじまり

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雑感:映画館の経営とコロナ対策

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映画館の座席の販売方法について経営の視点から考察しました。

前提の説明からしています。

 目次です。

 

経営成績は、人間の健康診断のようなもの。

 会社は最低でも一年に一度、決算を行う。

 その中で、売上高や利益、自己資本比率などの経営成績が示される。

 

 これは人間でいうと、健康診断で体脂肪率とか血圧とかを測定することに似ている。

資金繰りは、呼吸のようなもの

 ところで人間は、筋骨隆々で、体脂肪率も一桁の超健康体であっても、餅を喉につまらせるなどして脳に酸素が供給されなくなればあっけなく死ぬ。

 会社もこれと同じで、どんなに黒字で経営成績が良くても、資金繰りが破綻したら死ぬ。つまり倒産するのである。

 

コロナのような緊急事態では健康診断の結果よりも、呼吸ができるかが生死を分ける

 コロナのような非常事態の場合、企業は海に放り込まれた人間、と思って欲しい。

 そこでは

  •  来年の健康診断でいい成績を取ること=経営成績

の重要性は下がり、

  •  今、息ができるか=資金繰りが回るか 

が重要となる。 

 

映画館の座席問題

 映画館の座席について、席を間引いての販売を継続する会社と、全ての座席の販売を再開した会社で対応が分かれている。映画館は全て、経営成績(健康診断の結果)は厳しいはずだが、今まさに資金繰りもまずい(窒息しかかっている)か、そこまでではない(海には落ちているが救命胴衣があって息は吸えている)状態かによって今後のいろいろな対応が分かれるのではないか、と思っている。

 座席を間引いての販売を継続する会社の決算発表を見るとわかるのだが、グループの他の事業などと合算するとコロナの状況下でも資金繰りがプラスになりそうであり、座席を間引いていても企業の存続に大きな影響がなさそうなことが分かる(とりあえず息は吸えている)。感染リスクを上昇させかねない全席販売は避けた方が得策であると考え、間引き対応を継続したのだろう。

 しかし、映画館の収入に経営の大部分を頼っているであろう他の多くの会社にとって、映画館の販売座席を増やすことは資金繰りをプラスにするために(息をするために)極めて重要であり、速やかに全席販売に踏み切ったのだと思う。

 

映画館でコロナ感染が発生した場合に危惧されること

 映画館でコロナの集団感染が発生した場合でも、現在の映画館は観客の入れ替え制になっているため施設の消毒などをすればすぐに営業を再開しても問題ないと思われる。

 心配なのは、映画館での集団感染が発生した場合に劇場名や作品名が大々的に報道されて長期間の閉鎖や自粛に追い込まれないかということだ。飲食店などではいちいち店名の公表などはされていないのだから映画館についても報道による風評被害が発生しないように配慮をして欲しいと切に願う。

 

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